自分の感じていることが先、現実想像が後。

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家族が寝静まった、夜中の台所。
冷蔵庫の低い音だけが響く暗がりで、私は声を出さずに泣いていました。

泣いている理由は、自分でもよくわからなかった。
大きな不幸があったわけではない。誰かに責められたわけでもない。
ただ、胸の奥がずっと重くて、息が浅くて、「私の人生、いつ報われるんだろう」という声が、止まらなかったんです。

就職氷河期にぶつかって、ブラック企業で擦り切れて、それでも歯を食いしばってここまで来た。
住宅ローン、子どものこと、親の介護、老後のお金。
気づけば、肩の上に乗っている荷物だけが増えていました。

現実を変えようと頑張るほど、しんどくなっていった

「このままじゃいけない」と思った私は、いわゆる引き寄せの法則に手を出しました。

欲しい未来をノートに書き出して。
理想の自分をイメージして。
「もう叶ったことにして振る舞いなさい」と本に書いてあったから、お金も時間もない中で、必死に明るいふりをして。

でも、変わらなかった。
むしろ、やればやるほどしんどくなっていった。

当たり前です。心の底では「どうせ無理」「現実はこんなにも重いのに」と感じているのに、その感情に蓋をして、頭だけで「叶った、叶った」と唱えていたんですから。

引き寄せがうまくいかない。
願望実現の本を何冊読んでも、現実は1ミリも動かない。
「ああ、私にはこういうの向いていないんだ」と、また一つ自分を責めて。

「もう、間に合わないのかな」と思った夜

あの台所の夜、私はとうとう底まで落ちました。

頑張っても報われない。
前向きに考えようとしても、心がついてこない。
「私の人生、もう間に合わないのかな」
「ここで終わりなのかな」

布団に戻る気力もなくて、冷たい床に座り込んだまま、しばらく天井を見つめていました。
本当に、しんどかった。

ある夜、ふと気づいた「順番」

そんな日々が続いた、ある夜のこと。
いつものように理想を思い描こうとして、ふと、手が止まりました。

「私、ずっと順番を間違えていたんじゃないか」

私はずっと、「現実が変わったら、安心できる」「お金が入ったら、ホッとできる」と思っていました。
つまり、現実が先で、感情は後。現実が動いてくれたら、やっと感じていい、と。

でも、本当は逆だったんです。

自分が感じていることが先。現実は、後からついてくる。

不安を握りしめたまま「叶ったふり」をしても、種は「不安」のままだ。
不安の種からは、不安な現実しか育たない。
そりゃそうだ、と妙に納得してしまいました。

感情は「結果」ではなく「種」だった

私たちはつい、感情を「結果」だと思ってしまいます。
いいことがあったから嬉しい。悪いことがあったから落ち込む。感情は、現実に対するリアクションだと。

でも、引き寄せや現実創造の視点から見ると、感情はむしろ「種」なんです。
今この瞬間に自分が感じているものが、これから育つ現実の種になる。

だから本当にやるべきことは、現実を無理やりこじ開けることではなかった。
今、自分が何を感じているかに気づいて、その感じ方をそっと変えていくこと。
それだけだったんです。

私が実際にやってみた、4つのこと

とはいえ、いきなり「ポジティブに感じよう」なんて無理な話。
それができていたら、最初から泣いていない。
だから私は、ほんの小さなことから始めました。

① まず、感じていることを否定せずに認める

「不安だな」「しんどいな」と思ったら、まずその気持ちを否定せずに、「そうだよね、しんどいよね」と認めてあげる。
蓋をするのをやめただけで、不思議と少し息がしやすくなりました。

② 一日一つだけ、「もう持っているもの」を感じる

温かい布団がある。子どもの寝顔がある。今日も無事に一日終わった。
「ない」を数える代わりに、「ある」を一つだけ、しっかり感じる。
これを、寝る前の習慣にしました。

③ 「どんな気分でいたいか」を朝に決める

何を手に入れるか、ではなく、今日「どんな気分で過ごしたいか」を朝に決める。
「今日は穏やかでいよう」。それだけ。
現実より先に、気分を選ぶ練習です。

④ 感情が乱れたら、現実をいじらず、感情だけ整える

嫌なことがあると、つい現実をどうにかしようと焦ります。
でも、まず深呼吸して、感情の方を先に整える。
現実は、後からでいい。そう自分に言い聞かせました。

気づけば、現実の方が少しずつ動き始めた

劇的なことは、何も起きていません。
宝くじが当たったわけでも、急に収入が倍になったわけでもない。

でも、続けて3週間ほど経った頃。
朝起きたときの、あの胸の重さが、ふっと軽くなっていることに気づいたんです。

気分が変わると、人への接し方が変わる。
接し方が変わると、職場の空気が、家の空気が、少しずつ変わってくる。
気づけば、前なら見逃していたような小さなチャンスにも、手が伸びるようになっていました。

順番を変えただけ。
感情を先にして、現実を後にしただけ。
それで、世界の手触りがこんなにも変わるなんて、正直、思っていませんでした。

もっと深く知りたいあなたへ(PR)

この「感情が先、現実が後」という感覚を、もっと深く腹落ちさせたい人がいたら、私が読んで響いた一冊を紹介しておきます。

エスター・ヒックスの『引き寄せの法則 エイブラハムとの対話』です。
「今、どう感じているか」が現実をつくる、ということを、これでもかと丁寧に教えてくれる本です。半信半疑のままでいいので、騙されたと思って一度読んでみてください。

最後に、これだけは伝えたい。

もし今あなたが、あの夜の私と同じように、暗い台所でひとりうつむいているなら。
どうか、自分を責めないでください。

ここまで、本当によく頑張ってきましたね。
誰に褒められるわけでもないのに、歯を食いしばって、ちゃんと生きてきた。
それだけで、もう十分にすごいことだと、私は思います。

だから今日は、現実を無理にこじ開けようとしなくていいんです。
ただ、自分が今どう感じているかに、そっと耳をすませてあげてください。

感じることが先。現実は、後から、ちゃんとついてきます。
私がそうだったように、あなたにも、きっと。

その小さな一歩を、私はここで、本気で待っています。

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